<   2011年 12月 ( 5 )   > この月の画像一覧

Yuikoが産後回復のため入院していたときのこと。Halは幼稚園が終わるとばあばと一緒に病院へ行き、僕が仕事帰りに病院に到着するまで、病室で過ごすという日々が続いていた。でも病院でYuikoと別れ、ウチに帰るという時も特に泣きわめくことなく、逆にYuikoがもう少し駄々こねて欲しいなどと言うくらい、あっさりママとバイバイできていた。ところがいよいよ明日退院という日(入院5日目)、なぜか帰り際にママ!ママ!と叫びまくって、ママから離れようとしない。いつまでも待てないので強引に引き離し、エレベータに乗り込む。扉の方を指差しママー!僕が抱きかかえているのを身を捩じらせてすり抜けようとし、車に乗ってからも後ろの窓から病院の方向を見ながらママーと叫びながら号泣。

しばらくしてHalを膝の上に座らせるが、オメーが悪いんだよ!といった目つきで僕を睨みつけ、やがてグーで僕の顔を殴り始めた。事情は事情ながら、確かに僕が強引に引き離したのは悪いので、そのまま殴らせておいた。痛くはないが心が痛む。そして、Halに語りかける。「ママはさ、Hanaを生んだばっかりで、体がイタイイタイだから、今日まで病院にお泊りしないといけないの。明日になったらおウチに帰ってくるから、それまで我慢しよう、ねっ!」

それでもHalのパンチは止まらない。ばあばが気を逸らそうとしておもちゃなどを与えるが、僕はそういうごまかしはしたくないので、それを制す。まだ話をして理解できる年齢ではないことは分かってはいるが、どの道いずれはごまかしの効かない年齢になるのだし、心を向けて話をしよう、というのが僕とYuikoのやり方だ。大人だって理屈で分かっても嫌なものは嫌だったりするのに、ましてや2歳の子にそうすることが正しいのかどうかは分からない。

無理なことや、正しいと思っていても僕らができないことは、彼に押し付けるつもりはない。でも時に、嫌でもどうしてもそうしなければならないことは、こちらとしては少ししんどいけれど、そうやって彼と向き合っていこうと思っている。


そして、Yuikoの退院の日。僕はその場にいなかったが、Yuikoが「ただいまー!」と家の扉を開けると、家でお手伝いさんとともに留守番していたHalの顔が、嬉しさとコノヤロー待たせやがって!の感情が入り混じったような表情になり、やっぱり彼は相当我慢していたんだなということが分かったとYuikoが話していた。

親として背筋が伸びるような、そんな出来事だった。
[PR]
by beerman7 | 2011-12-16 20:52 | HAL・HANA
12月10日午前3時04分、娘「花」が誕生しました。
b0027109_2119525.jpg
出産の立会いというのは、Yuikoが実際どう思っているかは分からないが、
僕自身としては、嫁の頑張っている姿を間近で感じられて、
出産が本当に大仕事であることが分かるし、
何より産声を上げた瞬間の感動は何事にも代えがたいものであった。

自分たちの子供が生まれたという事実よりも、
ひとつの命がこの世に生まれてきたということに、
人間のもっと根源的で動物的な、すごく絶対的な、
身体の奥底にある「何か」が感動で震えた。

子供が生まれ、育っていくこと。
僕にはそれ以上に幸せなことが思い浮かばない。
いや、それさえ叶えば自分は幸せだと感じられると思う。
生活していく中でのミクロな視点で見ればもちろんいろいろあるのだが・・・。

さて今回。
僕は娘が生まれたということよりも、
それによってHalがどんなやつなのかが、
前よりもよく見えるようになった気がする。

彼は今日、12月13日でちょうど2歳の誕生日を迎える。
子育てを経験していなかったら、まだ2歳と思うところだが、
2年間、彼と付き合っていると、それなりに見えてくるものである。

おそらく彼は、自分の妹が生まれたことを理解している。
そして自分がしてきてもらったように、母親の力がなければ、
その妹が一人では生きていけないことも分かっているように思う。

それは彼の健気とも言える行動に現れている。
普通2歳なら、お母さんしかダメな時期である。
ところが夜、病院から家に帰るときも、素直にママにバイバイする。
そしてその後は、一切母親の方を見ようとはしない。
見れば、自分の決心が崩れてしまうことを知っているかのように。

家に帰って、二人で遊ぶ。
いつもは母親がいたその空間の隙間を埋めるかのように、
以前よりも大きな声で笑うようになった。

朝、僕が幼稚園に送っていく。
入口で僕にしがみつくが、あるところまで行くともうわがままは言わない。
すたすたと中に入っていく。
わがままを言ったらパパが困ることを知っているかのようだ。

どこまで分かっているのか、本当のところはよく分からないが、
彼の心が一生懸命に食いしばっている、そんなふうに僕は感じる。

夜、眠りに落ちそうな彼の頭を撫でながら、
まだ2歳なんだからさ、そんなに頑張らなくていいんだよ、と話しかける。


ちなみに彼は全裸で寝ることがこの頃のマイブームで、
寝る頃になると、
服やオムツを「いやーん、いやーん」と引き剥がそうとしながら、
全裸になることを希望する。希望通り全裸にしてやると、
左手は指しゃぶり、右手ではチンコをいじりながら眠りへの助走を始める。

そのチンコは勃起してしまっているので、
僕が頭を撫でているシーンを知らない人がもし見たとしたら、
幼児愛好家とそれに反応する幼児の図にしか見えないだろうなあ・・・。
[PR]
by beerman7 | 2011-12-13 21:22 | HAL・HANA
Halが寝てしまった後のベッドの上で、
「おとといさー、資本主義がつくづく嫌になってさー」と言うと、
Yuikoは大笑いした。
「おととい」という手が届きそうな言葉と、
「資本主義」という手の届かないような言葉の、
コントラストが面白かったようだ。

タイで仕事をするようになってから、
資本主義というのは人を幸せにするのだろうか?ということを時々考える。
まだ完全に浸透しきっていない国だからかも知れない。


例えばこんなことだ。
工場に納めた、ある機械が故障した。
その機械が動かなければ、工場の生産は再開できないので、
工場の担当者は少しでも生産を止める時間を短くしようと焦っている。

故障の原因となった部品は
遠方から取り寄せる必要があり、夕方に到着した。
「朝まで作業すれば、何とか立ち上がりそうですね」と、
その担当者は言う。
(寝ずに朝までやればね・・・)と僕は心の中で答える。
日本人にとっては、まあ当たり前の感覚なのかもしれないな、
と思う一方で、
メーカーから派遣されてきたタイの人をかわいそうに思う。

工場の人にとっては、お金を出してその機械を買ったが、
故障したことにより生産を動かせないために価値を生み出せず、
お金が停滞してしまっている状態。

メーカーの人にとっては、お金をもらってその機械を売ったが、
故障したために、その価値を提供できていない状態。

どちらもお金の流れによって期待した効果が滞っている状態なので、
それをいち早く解決することが、最もプライオリティが高い行為だ。
だから、徹夜して作業するのも、仕方ないんだよ・・・。

でもその派遣されてきた人、個人にとっては、
こんなことはいつから当たり前になってしまったのかなぁ?

昔は-----
朝起きて、家族に「おはよう」と言い、
「行って来ます」と言って出かけ、
夕方帰ってきて「ただいま」と言い、
「いただきます」と言ってみんなで食卓を囲み、
「おやすみなさい」と言って、布団にもぐる。
っていう、毎日を普通に過ごしていたんじゃないか、と勝手に想像する。
タイという国のほんの十数年前までは、
そんな空気が流れていただろうに、と想像する。

そんな平穏な場所に、資本主義という主義を持ち込み、
幸せをめちゃくちゃにしたことにも、
されたことにも、誰も気付いていないんだろうな。

だって、お金が手に入れば、好きなものを買って、いっぱい遊んで、
子供に質の高い教育を受けさせることもできるし、何だってできるもんな。
いいことづくめだもんな。


でもね、よく考えると、
家族と毎日挨拶を交わすことと、それをなくして仕事することと、
どっちが大事なんだろう?
いや、大事にすべきなんだろう?と考えたほうがいいだろうか。

僕にとっての、と限定すれば、答えは出ている。
でも、子供ができた今、お金を稼いで来れなかったら?
と不安な気持ちになる。
僕が資本主義に見切りをつけられるからと言って、
子供は僕とは同じでないだろうしな、
いろんな選択肢は残してあげる必要があるし・・・。

悩むなあ・・・。
自分で資本主義に変わるシステムを考えないと無理かな、こりゃ。
[PR]
by beerman7 | 2011-12-05 21:31 | 雑記
もうすぐ2歳になるHalのボキャブラリーを記録しておこうと思う。
(単なる親ばかメモです)

【発することができる言葉】
あっ!(何かを発見したときの感嘆詞)

わー!(喜びを表す感嘆詞)
おー!(驚きを表す感嘆詞)
いちち(痛いときに言う)
うん(相槌1/タイミングは絶妙だが意味は分かっていない)
ふーん(相槌2/タイミングは絶妙だが意味は分かっていない)
はーい(明日幼稚園行く人!等、~の人!という言葉に反応して)
のう(No!の意味)
いや~ん(嫌の意味)
ない または ないよー(うまく行かない、求めるものがない時)

あちーよ!(風呂などが熱いときにいう)
おいちっ!(おいしい)
こわい(怖い)
ねんね(寝る)
まー(ただいま)
どーじょ(どうぞ)

あっち(あちら)
ここ(この場所)

ままー(ママのこと。パパのこともままーと呼ぶ)
ぶーぶ(車のこと。あっ!とセットの場合が多い)
たいが(友達のタイガくんのこと。でも他の友達もみんなタイガと呼ぶ)
あぶ(粉ミルク)
えんべ(センベイ/お気に入りのおやつ)
あっきー(ゼリーを凍らせたもの/お気に入りのおやつ)
あいぱっ(i-Padのこと)
こいこい!(i-PadのWiFiの受信状態が悪いときに叫ぶ)
あんぱんまん(アンパンマン)
ぴっぴ(押しボタン全般)
わんわん(犬)
にゃんにゃん(猫)
やいやい(象・タイ語でヤイは大きいの意)
め(目)
は(歯)
んち(うんち)
くっく(靴)
ちこぺちこぺちこぺ、やーい(意味不明・でも頻繁に発する)
がっこー(意味不明・ときどき発する)



【聞いて理解できる言葉】
プール
お風呂
パパ(でも呼ぶときはままーと呼ぶ)
もってって(持って行く)
だめ(駄目)
やさしく(と言うと頭をなでる)
ちゅっ(と言うとべとべとの唇をゆっくり近づけてくる)
サワッディーカップ(と言うと胸の前で手を合わせる/タイ語でこんにちはの意味)
コップンカップ(と言うと胸の前で手を合わせる/タイ語でありがとうの意味)
カッポーン(と言うと敬礼のポーズのマネをする/タイ語でイェッサーの意味)
[PR]
by beerman7 | 2011-12-04 15:02 | HAL・HANA
土門拳の撮影方法に関する本を読んでいて、はてな?と思った。
仏像を撮るとき、絞りをF64まで絞って、30分とか1時間とか露光するのだそうだ。

その本には、写真をシャープに撮影するために絞ったと書かれていたが、そんなに絞ったら回折現象の影響を受けるのではないかな?と疑問がわく。こんなとき、ネットは本当に便利だ。いろいろ調べた結果、結論としては、回折現象の影響を受けないギリギリの絞りで深い被写界深度を得ていた訳である。ただシャープさという側面から見ると、絞ることは得策ではない、ということが分かった。

同じ疑問を持った人もいたし、それに加えていろんな知識を得ることができた上に、知っているつもりのことに誤解があったことも分かったので、今回はその分かったことのメモ。


①レンズは絞るほどシャープになる→×
開放から徐々に絞っていった時のレンズの解像度の変化をまとめると、
1.最初は収差の影響が減って行くため、レンズの解像度は上がっていき、
2.その後絞りとともに解像度は下がっていくが、
3.最小絞りに近い辺り(APS-CならF11、フルサイズならF16以上)では、
回折現象(後述)の影響を受け、さらに解像度は下がっていく。

レンズの解像度は、1.収差、2.絞り、3.回折現象の影響で変化する。
レンズの解像度とは、白地に黒の線を引いて、その黒線を1mmあたり何本まで表現可能かという指標で表される。MTF曲線とかもその指標の一部。

1.収差ついては、要するに光がレンズを通過する際に思う通りにまっすぐ進んでくれない現象のこと。点であるものが点でなくなったり、歪んだり、別の色が出てきたりする。そういった要素が加わって写真となるので、収差の少ないレンズとは、つまりは見たままそのものを写すことのできるレンズのことである。その理由や性質によって主に5種類に分類されるが、ちょこちょこっと説明できる内容でもないので割愛。そもそも理解もできないが・・・(笑)。ただ、絞っていくと収差の影響が少なくなるのは、絞ることで光の通り道が狭くなるため、収差の少ないレンズの中心部を通った光を使うから。開放に近いほど、レンズの周辺部の光を使うため、諸収差の影響を受ける。そのため、影響が少なくなる程度に少し絞った(F5.6~8あたり)ほうが解像する。(このことが、レンズは絞るほどシャープになるという誤解につながっていた)

次に2.絞りの影響について
収差の全くない理想レンズにおける、絞り変化に伴う解像度の計算
■理想レンズの解像度=1000x1000/(1.22λF)
λ:光の波長 緑の550(nm)を使う
F:絞り値 (F2なら745本/mm、F5.6なら266本/mm、F11なら135本/mmとなる)

ところで実際のレンズでは、F5.6(理想レンズでは266本/mm)のとき、一番収差の少ないレンズ中央部でも、高級レンズで190本/mmくらい、普及レンズで140本/mmくらいとのこと。

3.回折現象について
撮像素子(CCD等)の要求解像度>レンズの解像度(前述) で回折現象の影響を受ける
回折現象とは、光は通常、障害のない空間ではまっすぐに進むが、その通り道が狭くなると光の進み方が乱れる現象のこと。レンズに置き換えると、小さな絞りの後ろ側では光が乱れるので、解像度が下がってしまうということ。ただ、要求解像度>レンズの解像度のとき、なぜ回折現象の影響を受けるのかは、分かりませーん(笑)。

撮像素子の要求解像度=(1000/画素ピッチ)/2で計算できる。
僕の持っているα900だと、画素ピッチは5.94(μm)なので、85本/mmとなる。
理想レンズでの解像度は、①の計算からF16で93本/mm、F20で68本/mmと求められるので、理論的には、要求解像度(85本/mm)>レンズ解像度(68本/mm)となるF20より小さい絞りで、回折現象の影響を受けるということになる。ただ実際には、収差などの影響があるため、理論絞り限界よりも1段くらい手前から影響を受ける、とのこと。

ちなみに画素ピッチの計算は、
画素ピッチ(μm)=10x√(撮像素子の面積(m㎡)/画素数(万))で計算する。
α900では、撮像素子面積35.9x24.0mm、画素数2460(万画素)なので、5.92(μm)となる。

ということで①の結論。
シャープな画像を得ようと思ったら、絞りはF4.0~8.0程度で使うのがよい。あとは、画素数が上がる(画素ピッチが狭くなる)とそれだけ高性能なレンズを要求することになるので、特にコンパクトデジカメの高画素化は無意味。


②レンズは絞るほど被写界深度が深くなる→○
被写界深度とは、ピントの合う範囲のこと。
フィルムサイズ、被写体までの距離、レンズの焦点距離によりその範囲が決定される。
こちらは、その自動計算を行ってくれるページ
例えば、被写体までの距離が1mのとき、50mmレンズをフルサイズで利用した場合、F2なら5.3cm、F4なら10.7cmとなる。その範囲を外すとピンボケとなる。 風景などで50mm以下の広角レンズを使う場合、被写体までの距離が10m以上ならば、F4.0に絞れば無限円まで結像する。


とまあ、そんなところです。

下記は、参考にしたHPやブログなど。
- 土門拳さんがF64で撮影した時に回折現象の影響は無かったのか?
- 画素数とレンズ性能の限界について
- 絞り込みすぎには注意 小絞りぼけ
- 被写界深度の計算
- MTFによる光学機器の性能評価
- Ev値(=Av+Tv)って何?
[PR]
by beerman7 | 2011-12-03 23:23 | PHOTO