踊るサテュロスくん

b0027109_2283075.jpg東京国立博物館で開催中の特別展「踊るサテュロス」を見にいってきました。以前にさくらどんが熱い想いを語っていたあのサテュロスです。「踊るサテュロス 」は1998年に地中海のシチリア島沖で偶然漁船の網に引っ掛かって発見された、およそ2000年前のブロンズ像。イタリアの至宝であり(そう書いてあった)本来であれば門外不出なのであるが、今度の「愛・地球博」への出展とからめて日本へ上陸、特別展示となったそうです。でもなんで海の真ん中に落ちていたのかねえ?ふーしぎ。



そもそもぼくは美術品というものに対してもそんなに興味があるわけではないんです。でもこの展覧会に行きたいと思ったのは、2000年前の誰かが創ったものを見られる!という時間の流れにロマンを感じたから。今ちょうど塩野七生さんの「ローマ人の物語」を読み始めたところで古代ローマに対して気分も盛り上がっているし、美という感覚で2000年前の人と繋がるっていうのもなんともステキなことではないか。

それにしてもギリシャ/ローマ神話ってものが正しく語り継がれているものであることに驚いた。だって正しく語り継がれていなければそれをみた現代人が踊るサテュロスをモチーフとした造形物だとは気づかないもんね。


b0027109_22124217.jpgさて実物を見た感想。男のぼくがみてもドキュン!と来ちゃうようなしなやかな曲線美。特に背中から臀部(しり)にかけての盛り上がりが好きだ。両手と右足が失われているけれど、まあそれも見る側の想像力を掻きたてるというもの。燃え立つ炎のように後方にたなびく髪の毛にスピード感を感じましたなあ。入場料は800円で、展示物は「踊るサテュロス」のみ!ではあったけれど、満足して帰ってきましたよ。



b0027109_22141380.jpgさてついでにお勉強。サテュロスとは、葡萄酒と享楽の神デュオニソス(バッカス)の従者。高位の神様などではない野山の精なのだそうです。この作品は、酒に酔ってパッパラパーになって踊っているサテュロスのいち場面を捉えた像なのである。本来ならば右手に杖、左手には空の酒杯を持っていたんじゃないかと書かれていました。

そして照明の当て方も躍動感やスピード感をさらに盛り立てていて巧かった。ひとつ聞いとけばよかったなあと思ったのは、細い通路を過ぎてサテュロスが展示されている部屋に入ると、上の写真にあるような後姿がまず見えるんです。なぜ最初に後姿を見せたのか?その意図を聞いてくればよかったなあと後悔しても今更あとの祭りだ。とほほ。


でもさ、こういうのを見ると、もし僕が狂人でそういう美術品を壊しにかかったらどうなるんだろうっていっつも想像するんだよね。結構警備も手薄だったしさ。
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by beerman7 | 2005-03-13 22:20 | 雑記