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北酒場のドラえもん

昨日は、今やっている現場の社内検査があってまあみなさんお疲れ様ということで、タイ人スタッフたちと飲みに出かけた。スタッフ同士の会話はほとんど理解できないけれど、一緒に仕事をしてやり遂げたというお互いの顔を見ているだけでもそれなりに気分がいいのである。

僕は初めての店だったけれどスタッフたちは何度も来ているようで、店の子供がウチのスタッフに自分の書いたウルトラマンと仮面ライダーの絵を一生懸命説明していた。そのスタッフもあれこれと子供に大袈裟に質問をして、そのやりとりがなんとも微笑ましいのである。そのうちその子供が今度は僕に絵の説明を始めた。僕もあれこれ質問するのだが、僕のタイ語はわかりにくいらしく、何度となく「あぁ~?」と聞き返されてたじろいだ。「日本には本当にウルトラマンや仮面ライダーがいるの?」と聞かれ、「僕のお父さんは実はウルトラマンなんだよ」とウソを教えた。すると「お父さんのおうちはどこなの?」と聞くので、「栃木だよ」と父親の出身を答えると、「おうちはM78星雲なんじゃないの?」と鋭い質問を返してくるではないか!仕方なく「日本の栃木とM78星雲は繋がっているんだ」とウソにウソの上塗りをすることとなった。
ちびっ子には悪いことをしたので、お詫びにその絵の中に「ウルトラマンは栃木出身です」と日本語で書き足しておいた。許せ、ちびっ子。

タイの飲み屋の客席というのは、半分に屋根あり、もう半分がオープンになっていて、があがあと生演奏のサービスをしているというスタイルが多い。その店もそういうスタイルで、ギターの弾き語りや生カラオケの人たちがその夜も大音量でわあわあ歌っていた。そのためテーブルの向かいの人と話すときも大声で話さねばならず結構疲れるのだ。誰も文句を言わないのが不思議ではあるが、こっちはそういうものだと思って受け入れるしかない。

さて、その生カラオケ。雇われてどっからかやってきた人が歌っているのだが、僕が日本人だということを知って気をつかってか、北酒場が流れ始めた。そして僕にそれを歌えと舞台から手招きしてくる。スタッフたちは大拍手。もうこうなったら歌うしかないのである。画面の文字はローマ字で書かれているので「kitano sakabatoriniwa・・・」といった調子でものすごく読みづらいのである。なんとか苦し紛れに一曲歌い終えて席に帰ろうとすると、別のグループからドラえもんのリクエストが入ってしまった。なんと!再び恥ずかしさをこらえて「ananan tottemodaisuki doraemon」とジャイアンよろしくぼえ~と歌った。

南国タイで北酒場とドラえもんを歌うことになるとは、人生はなかなかわからないものである。
by beerman7 | 2007-04-07 18:44 | タイログ